No.328 港南区版 令和7年 2月号 8-9面 特集 我が家の生活費、このままで大丈夫!? 家計の見直しで未来をもっと安心に  「我が家の生活費、このままで大丈夫?」と感じたら、家計の見直しを始めるチャンスです。  進学、就職、退職や引っ越しなどで、必要な生活費も変わります。  間もなく新年度を迎え、人生の節目を迎える人も多い時期。家計の見直しは、未来の安心を手に入れるための第一歩! だからこそ、新生活が始まるこのタイミングで家計を見直してみませんか? 問合せ 区役所生活支援係(電話:045-847-8317 FAX:045-847-0378) 相談事例 1 中学生と小学生の子どもがいます。共働きで時間がなく、細かな家計管理はできていません。 住宅ローン、習い事の支出も多く、あまり貯金はできていません。 これから教育費のピークを迎えますが、どうしたら良いか分からず、具体的な対策はとれていません 【世帯構成】夫(46歳) 妻(43歳) 長女(中2) 長男(小5) 【アドバイス】家計管理は家族全員で取り組むことが大切で、時には子どもたちにも家計の状況を理解してもらい、協力を得ることも重要です。 ポイント 1. 家計の見える化  家計の全体像を把握することが重要です。家計簿アプリ等を活用して、収入と支出を簡単に記録しましょう! 2. 固定費の見直し  固定費は月々の支払いで大きな割合を占めている場合が多く、見直しの効果も大きい可能性があります。住宅ローンがある場合は、借入先と相談しながら「支払いが何年続くのか」「繰上返済できるのか」など、常にシミュレーションしておくといいでしょう。また、生命保険などを必要以上に掛けていないかも確認しましょう。 3. 教育費の計画  子どもたちの興味や将来の目標に合った習い事に絞るなど、優先順位を話し合ってみましょう。また、将来的に必要な教育費を見越して、積立や奨学金制度の利用を検討してみましょう。 相談事例 2 子どもは独立し、私は間もなく定年退職を迎えます。 妻は仕事をもう少し続けるつもりでいます。 これまでは、共働きで外食等も多かったので、退職金はありますが、この先、貯蓄と年金だけで月々の生活をしていけるのか心配です 【世帯構成】夫(60歳) 妻(58歳) 【アドバイス】退職後の生活を楽しむためには、堅実な家計管理が欠かせません。自分自身や家族のために、今からできる準備を始めましょう! ポイント 1. 収入の見通しを立てる  年金定期便や年金事務所で年金の受給額を確認し、生活費にどの程度充てられるかを見積もりましょう。また、65歳以上の約25%、75歳以上でも約10%が働いている時代です。夫婦ともに元気なうちは無理のない範囲で働いて、収入を得ることを検討してみましょう。 2. 退職金の活用の検討  長年の仕事のご褒美として趣味や旅行に活用するだけでなく、住宅の修繕費や、万が一のために一定額を貯蓄するなど、家庭の状況に合ったお金の使い道を見つけることが大切です。銀行やファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの手です。 3. 生活スタイルの見直し  収入の規模に合わせた新たな生活スタイルを築きましょう。また、健康づくりに取り組むことは、生活習慣病の予防による将来の医療費軽減や、介護予防につながると言われています。元気な老後を送るために、自分のペースで、健康づくりに取り組んでみましょう。 4. 公的支援制度等の確認  将来の医療や介護費用の参考に、医療制度や高額療養費制度、介護保険の利用方法などの情報も確認しましょう。高齢者の生活全般に関する相談窓口「地域包括支援センター」(地域ケアプラザ内に設置)も活用してみてください。 港南区 地域包括支援センター で検索 生活困窮(こんきゅう)者自立支援制度  家計の相談のほか、お仕事探しや子どもの学習支援等の相談も行っています。生活にお困りのことがありましたら「生活困窮者自立支援制度」の利用をご検討ください。 港南区 生活困窮 で検索 生活支援課の家計相談のステップ  区役所生活支援課では、公共料金等の滞納や借金があるなど、生活費のやりくりのお悩みについて、解決に向けたお手伝いをしています。 1 まずはご相談を! 「生活費がうまくやりくりできない」など、お困りごとがあれば、まずはお話を聞かせてください。 2 現在の収入と支出を見える化  家計相談専門の支援員が一緒に、収支を明らかにしていきます。給与明細、レシートなどの「一か月の収入と支出が分かるもの」を持参してください。 3 見直しの計画を検討  月々の生活費の見直しを検討します。債務がある場合は、返済計画を立てたり、必要に応じて専門機関をご案内したりします。保険や投資先などをすすめることはありません。 4 将来のライフイベントと家計の変化をチェック  いつ頃どのくらいの費用がかかりそうか、家計の変化をチェックします。お金の流れをまとめたキャッシュフロー表を作り、現在と将来のお金の状況を把握しやすくします。  近年、キャッシュレス決済が浸透し、収支の見える化が複雑になっています。紹介した家計の見直しポイントのほかにも、日々の家計のやりくりでは、費目ごとに使うカードや引き落とし口座を分ける、支払い手段を絞るなどの工夫も必要です。  家計はあなたや家族のライフプランそのものです。ライフプランはあくまで計画で、時間と共に変化していくものです。その時々に合わせ柔軟に見直していけるといいですね。